正直なところ入社前は舞台照明に馴染みがなく、どんな機材を販売しているのか詳しく知りませんでしたが、入社後の新人研修で舞台照明設備について基礎から学ぶことができました。研修最初の3カ月は施工管理を行う技術部でさまざまな現場に伺い、スポットライトの取り付けや角度の調整など、実際の現場で必要になる技術を学んでいきます。次の3カ月は川越工場で実際の照明機器について学び、製品知識を身につけることでお客さまのニーズをしっかりと理解した提案につながります。この研修のおかげで、提案内容に具体性を持たせることができました。そのため、お客様にも実体験をもとにした製品説明ができるので自信のある提案ができるようになりました。もちろん、お客さまからの相談内容によっては各部署のプロに話を聞いたり、同行してもらったり、と心強いサポートもあります。
強みを活かして、スタートラインへ
私が松村電機製作所に入社を決めたきっかけは2点あります。大学ではホームエレクトロニクス(家電を切り口に電気やプログラミングの工学的知識を総合的に学ぶ分野)を専攻していました。家電を分解して中に詰め込まれている仕組みを分析する授業では既製品からつくり方のプロセスを学ぶので、全体から部分を知っていくような考え方を学びました。こうした仕組みを理解できる知識があるのは松村電機製作所で働くうえで強みになると思いました。また、コンサルティングや保険のようなサービスの営業よりも、スポットライトなど手に触れることができる有形商材を取り扱う営業の方がお客さまの反応を直接感じることができると思い魅力に感じていました。製品をお客さまへ自信を持ってご提案ができるところにやりがいがあると思いました。
営業は、各部署をつなぐ架け橋
研修が終わると、さっそく営業の仕事が始まりました。日本の舞台芸術を支える営業マンとして、劇場・官公庁・設計事務所などに訪問し、照明システムの提案・PR活動・販売を行っていきます。初めのうちは製品の魅力や価値をお客さまにうまくアピールできない場面もありました。だからこそ、新人なりにレスポンスの速さで熱意を伝えていこうと考え取り組みました。何度もお客さまのところに足を運び、入社後1年ほど経ったころには「その熱意に期待して、ぜひ仕事をお願いしたい」と自らの頑張りが認められて初めて舞台照明システム一式を受注した時は、充実感がありました。
新築物件ではお客さまのニーズを取り入れた提案を行います。松村電機製作所は提案から始まり、運用のサポートまで関わることができる一貫体制のため、さまざまな角度からお客さまと歩み続けることができる魅力があります。そこで営業部は製造部や技術部、設計部をお客さまとつなぐ架け橋となります。施工が始まってからは技術部の担当ですが、お客さまから設備変更のご要望など相談事があれば現場を訪問することもあります。さらに、完了前の立会検査や引き渡し後には定期的なヒアリングも行っています。何よりもお客さまの喜ぶ姿を見たとき、本当に頑張ってよかったと実感します。
改修物件では決まったスペースに機器を設置する方法など、要件を確認しながら設備の取り換えを提案していきます。以前、「演者の顔をもっと明るく照らしたいんだよね」という相談があり、追加でどこに照明設備を導入するべきかまで自ら具体的な提案を行いました。研修も含めてさまざまな現場を見てきたからこそ、お客さま目線で提案を考えられたことは一番の成長だと感じます。入社6年目、現場で活きる地力がついてきたのかもしれません。
1日の流れ
全国から頼られる、
営業マンになるために
今では東京支店の担当するエリアを幅広く駆け回っています。できる限りお客さまとの時間が取れるように日々努力です。目標は全国のお客さまから相談をしてもらえる営業マンになること。例えば、九州の現場でも打ち合わせは東京で行うという案件もあります。エリアの垣根を超えて活躍していくことで、何か困ったことがあれば真っ先に頼られ、期待にきちんと応えられるように成長できればと考えています。その為に、毎日の何気ない業務にこそ真剣に取り組み、多くの人と信頼関係を築けるよう励みたいです。
最後になりますが、私は学生の頃、ピザデリバリーのアルバイトでいろいろなご家庭に訪問していましたし、サッカー好きが高じてフットサルのサークルに所属し全国各地に合宿や試合で行きました。こうした経験も、今思えば営業訪問の基礎みたいなものになっているかもしれません(笑)。他にも大学では産学連携のプロジェクトにも携わり、企業の方々と研究を進めていくことで社会のルールも身につきました。私は、さまざまなことに挑戦して、充実した学園生活を送れたのだと思います。学生時代のアルバイトやサークル活動が意外と就職してから役に立つこともありますから、積極的にいろいろなことにチャレンジしてみてください!